2021.07.26 / リフォームお役立ち情報

一般的な住宅には必ずどこかに「木材」が使われています。室内の「木」で思いつくものは?と聞かれたら何をイメージするでしょうか。

家の土台や枠組みになっているような、建築途中でしか見られないものは別として、目に見えるもの(仕上げてあるもの)では「フローリング」「ドア」「キッチン扉」「テーブル」「椅子」などでしょうか。

人の目には❝木目❞を認識すると「木」だと思う(思い込む)ところがあるようですが、現在の住宅の中では「フローリング」も「ドア」も「テーブル」も実は本物の「木」ではないことがよくあります。

(無垢の板や木材を薄くスライスした突板のシートを貼ったものを、ここでは本当の「木」として分類します)

一般的な住宅の室内ドアやクローゼット扉などは「木目柄のシート」を表面に貼ったものがほとんどだと思います。「えっ、うちのドア、木じゃないの?」と思う方もいるかもしれませんね。

フローリングにおいても、現在ではパッと見ただけでは本物と区別がつかないほど精巧で美しい木目柄シートのフローリングが多く商品化され、木目柄のシートは主に環境に配慮したオレフィン樹脂などが多く使われています。

本当の木ではないのなら「ニセモノ」かと言われればそういう言い方もありますが、イコール安物というわけではありません。建材を扱う大手メーカーでも、シートを使った高級商品は数多く出てきています。

木目柄シートを使った商品は資源問題に優しく、天然木のように節やひび割れが無いため多くのロスを出すこともありません。安定した生産で加工性もよく、天然木では稀少な幅の広い美しい木目を表現することもできます。また、色褪せや汚れにも強く収縮も少ないためメンテナンスが楽だと言われています。今後は主流となるかもしれませんね。

このようにメリットが多く、本当の「木」でなくてもほぼ「木」と認識されて生活に溶け込んでいる「木目柄」。当然、メンテナンスが大変でも本物を求める方もいらっしゃるでしょうし褪せていく色も収縮や反りも天然ならではのものとして「そこがまたいい」とおっしゃる方もいると思います。どちらかを選べる状況であれば、こだわりの部分とメンテナンスを楽にしたい部分とを分けて検討されるのもいいですね。

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