2021.11.07 / 不動産お役立ち知識

今住んでいるご自分の家は、どの方角を向いているか把握されていますか?

不動産で方角の話をする時は、基本的にはバルコニーがどの方向に向いているか、ということになります。バルコニーが無い戸建やマンションもありますが、その際はメインとなる大きい窓を基準とします。

「昼間に電気をつけなくても明るいから南向き」と思っている方はいちど地図で確認してみて下さい。意外と「西」向きやそれ以外の方角だったということがありますよ。

生まれた時から長年その場所に住んでいる方は、わざわざ❝どっち向き❞ということを気にしていないかもしれません。

それでは、私共不動産業者がこれから家を購入される方へ方角のアドバイスをするとしたら、「初めから南向きにこだわらないで!」とお伝えしたいです。どの方角を好まれますか?とお聞きすれば大半のお客様が「南向きがいい!」と仰ると思いますが、「南向き」にも「それ以外」にも、現地の状況によって想像と違う場合が多々あるため、あまり先入観を持ちすぎない方が得策だと思うのです。

人気のある「南向き」「南東向き」は、言うまでもなく

●室内に日光が降り注ぎ、長時間明るく冬は暖かい

●洗濯物が早く乾く

●家庭菜園などの植物が育ちやすい

●イメージが良い

など、わかりやいメリットがありますが、

○夏は暑い

○陽が当たりすぎてフローリングやインテリア製品(時には食材なども)が傷みやすい

○まぶしくてカーテンが開けていられない(テレビが見にくい)

などのデメリットももちろんあります。

敬遠されがちな「北向き」の部屋は上記とは正反対になり、ちゃんとメリットもあることになりますし「北向き」のお部屋の最大のメリットは一般的に他と比べて「価格が安い」ことだと思います。

その中間の「東向き」は朝日が燦燦と降り注ぎ爽快なイメージがありますし、「西向き」はお昼ごろから夕方遅くまで日光が当たって、カーテン類で西日の調整さえすればいつまでも明るいというメリットもあります。

南向きでも都心などでは隣の建物の外壁しか見えない、ということもあれば、北向きでも高層階のマンションなど素晴らしい眺望のお部屋もあります。

入居者のライフスタイルによっては、ほとんど昼間は家にいないので方角なんて気にしない、と言われる方もいらっしゃいます。

住宅購入時には予算が関係しますので、すべての希望条件を満たすことはまず難しいものですが、あくまで「南向き」を優先させてもよいですし、北向きだけど「立地・間取り」は最高、と、当初の予定と違った物件で思わぬ掘り出し物が見つかる場合もあります。まずは方角だけで振り分けず、選択肢を多く持たれた方がよい物件に巡り合う確率が上がるかもしれませんね。